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宮古島の「あの池」にまつわるお話


沖縄県でも、最も人気の高いエリア「宮古島」

「宮古ブルー」と表現されるほど透き通った、美しい海が魅力の島です。

そんな宮古島の「ある池」を、皆様ご存知でしょうか?


宮古島西方の伊良部島に近接する下地島にある「通り池」。

皆様は、現地に行かれたことありますか(*'ω'*)?


標高8〜15mのカルスト地形から成る海岸段丘が発達してできた海岸線に、

ドリーネが連結することにより形成された大小2つの円形池です。


そんな円形池が、どうして「通り池」と呼ばれるようになったでしょうか?

実は、こんな伝説があったのです。。。

 

下地島のユナイタマ伝説


昔、この付近の「木泊村」に2軒の家がありました。そのうちの1軒に住む漁師が

ある日、ユナイタマ(人魚のこと)を捕らえ、半身を切って隣家にも分けました。


漁師たちが食べ終わる頃、海から声がしました。深い海の底から響いているような声です。

漁師たち家族は何が起こったのかわかりませんでした。


「お~い!お~い!お~い!早く帰ってこ~い!」


すると、お皿の上に残っていたユナイタマの頭が答えるように叫びました。

「たすけて!たすけて!漁師に捕まってしまって動けない!!」


ユナイタマが海に助けを求めると、大波が3度押し寄せてユナイタマを運び去り

波が引いた後には、2軒の家があったところがぽっかりと池になりました。


 

先島地方には何度も津波が襲来しているので、この伝説は

それらの津波に由来するものとも考えられるそうです。


ちなみに、「ユナイタマ」は「ユナ(海)」「タマ(魂・精霊)」で、

海の精霊のことだと解釈されているそうです。


津波が通ったから、「通り池」???


ではなく


この池は、大小2つの円形の池で海側の池は洞窟で海と通じています。

さらに2つの池は地下で繋がっているという特殊な構造が「通り池」の由来なんです。


そして 驚くべきは、もうひとつ

とても怖い、そしてとても悲しい 言い伝えも残されています。


 

通り池の継子台